備えあればうれし泣き新宿
災害で帰宅できなくなったときは…
2012/03/14
帰宅困難者とは…?
帰宅困難者(きたくこんなんしゃ)とは、勤務先や外出先等にで地震などの自然災害に遭遇し、自宅への帰還が困難になった人のこと。帰宅難民(きたくなんみん)と呼ばれることもあります。
マグニチュード7級の直下型地震が起きた場合、東京都内で発生する帰宅困難者数は最大400万人、新宿区だけでも35万人以上になるのではないかと想定されています(冬の夕方18時に地震発生の場合)。
あわてて帰ろうとするびちくん、ちゃんと情報を確認してから行動しないとだめだよ!
その場合の課題としてあげられるのは、
「すぐに帰らずその場にとどまる」
ということ。
大地震などの災害の後は、むやみに移動しては危険です。自分が無事でも、交通機関がどうなっているのか、地域の被害がどれくらいなのかなど、情報がわからないまま動くのは、大きな危険が伴うのです。
帰宅困難者対策訓練
2012年2月3日、東京都では、埼玉県・千代田区・豊島区・新宿区合同で、大規模な帰宅困難者対策訓練を実施。
新宿駅周辺では、訓練用の緊急速報メールが配信され、駅や百貨店、オフィスビルは一時滞在施設として参加者を保護、毛布などを配りました。
各自、大型ビジョンや携帯などから情報を得ていきます。
訓練の目的は、「一斉帰宅の抑制」「正確で迅速な情報提供」「一時滞在施設への円滑な誘導」「安全確保後の帰宅支援」です。
新宿駅周辺では、参加者各自で大型ビジョンやツイッター、緊急速報メール(エリアメール)、エリアワンセグ等による情報を頼りに滞在施設へ向かいました。
当日は、半径200メートルくらいの地域でのエリアワンセグの配信も実験的に行われました。
各自「正しい情報」を得ることが大事です。
被災者⇒支援者という考えも
東日本大震災当日の夜、首都圏では一斉帰宅による混乱で緊急活動にも影響が出ました。
直下型地震の場合は二次災害にも巻き込まれる恐れもあるので、むやみに動くのはよくありません。
また、避難所となった場所には、お年寄りや子ども、負傷者なども運ばれてきます。帰宅困難者は被災者ではなく、医療救護の補助や避難所でのボランティアとして活動するという考えを持つことが必要になってくるのではないでしょうか。
「30年以内に70%」とも言われている首都直下地震。
いざというときにどんな情報を得て、どう動くべきか、普段から考えておく必要がありますね。
びちくんのお家は川の中(実はびちくん、なまずです)。
お家に帰りたい気持はわかるけど、安全確認ができるまで会社で待とうね。
取材協力:新宿区 危機管理課